最近で最大の敵
外に出ると、謎の防御。無意識に。
それって、家の中でそうだった。
母はいつもわたしを、敵視するように見ていた、と感じていた。
家の手伝いをしろ、とよく怒っていた。
敵意に満ちた顔。
そんな目で見られたら、自然に防御するし、
どこいったって落ち着かないに決まっている。
最小単位でそうなんだから。
恨んでいる。
子供の頃のことを。
調子に乗るな。
わたしが何かしゃべると相手が怒り出す。
社会に出てから、そんな経験もある。
人に話しかけるの、躊躇するに決まってる。
そんな扱いに傷ついてきたのに、自分でそれを癒さずに生きていた。
なんでわたしは弱いのだろう?
愛してほしい、暖かく包んでほしい母から敵意に満ちた顔で見られていたら、弱々しいわたしを必死で壁を作って防御するでしょう。
必死で守っていたんだ、わたしがわたしを。
かわいいな、けなげだな。
必死で守らなければいけない相手は
人間関係、最小単位の母だった。
強くなれなかったのは、男性のなんとも言えない強くて優しい力を感じずに生きてきたから。
全然違うよ。
みんな知ってるのかな?
わたしは30過ぎてから知ったよ。
心が安定しないのは当然だ。
だけど今はね、それを自分でどうにか出来る。
自分で自分を守ることも出来る。
そんな健気な自分に気づくことが出来る。
たとえ周囲の人が全員敵に見えたとしても
わたしはわたしの味方でいよう。
わたしだけは味方だ。
周囲が敵に見えたときは、わたしがわたしを敵視しているかもしれない。
わたしはわたしの味方になろう。